志望動機の文章や文言で悩む前に考えるべきこと
幼稚園受験や小学校受験などに限らず、企業等で採用・人事に携わった方々から聞いてみると、応募者が多い所ほど、つまり採用の倍率が大きい所ほど、マニュアル本などに書いてある判で押したよう志望理由が多く、そのようなエントリーシートなどは最後まで読む気が失せてしまうという話が多いのには、やっぱりそうなのかと思わされてしまいます。
受験の願書や面接での志望理由も同じことだと思います。
受験や願書のハウツーものやマニュアルでノウハウのようなものを仕入れれば仕入れるほど、それだけでは「判で押したよう志望理由」に近づいてしまうということなのでしょう。
幼稚園受験や小学校受験では、学校説明会などで「本学のことを良く理解して志願してください」と念を押されることが多いと思いますが、この念押しの意味をどう捉えるのかが、志望理由、志望動機で大切なポイントを捉えられるのか、はずしてしまうのかの分かれ目だと感じます。
理解してくださいと言われたから、理解していることを一所懸命に書くというだけでは、「判で押したような」多くの願書、志望理由から抜け出せないことになります。
なぜ学校が「志望理由」にこだわるのかを想像して見たいと思います。
あなたは、志望する学校の教員だとします。また、学校長、あるいは理事者、あるいは合格者決定の責任を担う立場の人だとしましょう。
あなたがその立場だったら、志望動機をどのような観点から見るのでしょうか。
園や学校の使命はこどもの教育成果を挙げることです。
教育成果の責任が求められる立場から見れば、親が教育方針を理解しているかどうかという意味は、こどもが育まれてきた家庭の教育方針が園や学校の教育理念、教育方針とどのように接点や共通点を持ち、その接点や共通点が良い教育成果を挙ることになるのかどうかということになるでしょう。
学校が「志望理由」にこだわり、教育方針がどれくらい分ったうえで入学を希望しているかを知りたいということの意味は、このようなことだと思います。
私学であれ国立であれ、教育関係の人々は「こども本位にものを考えること」ができるプロフェッショナルです。
このことを踏まえ敢えて裏返しのような言い方をすると、家庭でのこどもの育て方と学校の教育方針の違いによる「こどもの不幸」を避けるために学校が重視するのが、志望理由だと言うことになると思います。
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カテゴリー:志望動機はなぜ大切?
志望動機、志望理由を考える時のコツ
志望動機、志望理由など、あまりに型にはまった内容はかえって逆効果だということは別ページでも触れました。
はじめから例えば願書作成の見本や例文の本などを見てしまうと、どうしてもよくあるパターンの志望動機に陥りがちになります。
学校が志望動機を確認するのは何のためなのか、つまり志望校の教育方針の理解や熱意だけでなく、家庭での子育て、教育方針とその学校の教育方針との突合せがどうなのかという大切なポイントを良く押さえて考えなければいけません。
志望動機、志望理由を見るポイントは、家庭での教育方針やしつけのあり方が学校の教育方針からみてどうかという点であることは、学校側の関係者が明言しています。
家庭の教育方針は、それぞれの親によって千差万別ですから、上記のポイントを意識して考えることにより、自ずとその志望動機、志望理由はその家庭、親だけのユニークなものになるでしょう。
とはいっても、志望動機の場合もやはりノウハウとしての注意ポイントなどがありますので、いくつかあげてみましょう。
①あまりにもかしこまり過ぎた文体は避けること
志望動機に限りませんが、謙譲語のオンパレードのようなかしこまった文体は非常に読みにくいものです。
願書などを数多く読む人の身になって、普通の丁寧語のレベルでいいですから、読みやすい文体になるように心がけるべきです。
②他の学校にも当てはまる理由などをできるだけ避けること
志望校にしか当てはまらないような志望動機にするのが理想であり、間違っても他校の願書の内容の使いまわしのようになるのは避けなければなりません。
③しつけや行儀を学校に期待するような理由は絶対に避けること
そもそもしつけや行儀は家庭で行なうものであり、学校で行なうものではありません。特に教育関係者はこのことに敏感であり、教育方針を讃えるつもりで「貴校に通うこどもはしつけがしっかりできている。我が子も通わせたい。」と書くだけで、大きいマイナスになる懸念が大きいと考えるべきでしょう。
細かいことはほかにもあるでしょうが、このような重要なポイントだけははずさないようにし、繰り返しになりますが、受験校の教育方針をしっかりと理解したうえで、それを家庭の教育方針とつき合わせた結果の志望であることを、意識的に強調して作成するのがコツだということになるでしょう。
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志望理由 学校の目的・狙いはなにか?
小学校受験などの志望動機、志望理由に関して、入学後にミスマッチでこどもが不幸せなことにならないようにという、教育的な面、こども本位の面からの狙いについては別ページでとり上げました。
このページでは、学校運営、学校経営という面からみた志望動機、志望理由の目的、狙いについて触れてみたいと思います。
そもそも、志望動機、志望理由というものは、なぜ学校側がそれを求めるのかという目的、事情をしっかり把握して書かれるべきものであると思います。
学校法人としての、学校としての、受験者に志望動機を求める狙いが解れば、良くあるパターンのようですが、志望校の教育環境をともかく褒め上げて、だからこういう環境で教育を受けさせたいという志望理由がどれだけ見当はずれなことであるのか、良く理解できると思います。
学校というのは言うまでもなく教育機関、つまり「人づくりの場」であり、私学であろうが公立であろうが、学校の社会的評価は「人づくり」の成果、つまり小学校であれば卒業者の進学の実績等で決まるというのが現実です。
この「人づくり」の成果の水準を維持、向上するためには、つまり「いい学校だ」「一流の学校だ」だという評判を維持、向上するためには、できるだけ多くのレベルの高い志望者を集め、その中から教育方針にマッチし「人づくり」の成果を挙げることのできる入学者を確保する必要があります。
模式的に言えば、「いい教育実績を挙げる→評判が上がり志望者が増える→資質の良い入学者を確保できる→いい教育実績を上げる→評判が上がり志望者が増える→・・・」という好循環を続けていくことが評価の高い学校の運営の根幹だということになります。
特に私学の場合は、このような好循環を維持、向上し、好循環から悪循環に陥らないようにすることが、学校経営に直結する基本課題になっていることは想像に難くないでしょう。
あまり受験者が集まらず資質の良い子供を選ぶことのできない学校が、一流の評価を求めて短期間での起死回生や一発逆転を狙っても、「人づくりの場」である教育機関ではどんな手段をとろうが殆ど不可能であることは、これまでの現実が物語っていると思います。
幼稚園受験、小学校受験の志望動機について、敢えて本音剥き出しのように言えば、このように教育実績を求めらる学校としては、志望動機、志望理由という形で、「この志望者は、家庭も含めて本学の方針にマッチし、いいいい教育成果を挙げられるこどもなのかどうか」ということを量っているといえるでしょう。
志望動機、志望理由で志望校の教育環境を褒めても見当違いであり意味がないというのは、このようなことであり、志望動機でアピールすべきは、「このような親の教育方針で育っているこのこどもは、貴校の教育方針の下で良い教育成果を体現できるだろう」ということになります。
小学校受験の志望動機、志望理由の作成においては、このようなことも念頭に置いていただき、ぜひ学校側の目的、狙いと噛み合い、合格につながるものになるよう祈っています
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